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歯周病は歯が抜けるだけではない!実は万病の元って知ってますか?

歯周病は歯を失う一番の原因になっている病気であり、一昔前までは、専門家の間でも、「歯を失う病気」というだけの認識でした。しかし、1990年代後半ごろから、実は単に歯を失うだけではなく、全身の健康を損なう原因となっていることが明らかになり始め、むしろそちらの方が恐ろしい病気として認識されつつあります。
歯周病がなぜ、体の病気を引き起こすのか、またどのような病気を起こす可能性があるのか、見ていきましょう。

歯周病がなぜ全身の病気を起こすのか

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歯周病菌によって歯茎やそのまわりの組織が炎症を起こすと、やがて歯を支えている骨が溶かされはじめます。そうすると、歯茎の溝が深くなり、歯周ポケットを形成し、そこに侵入した歯周病菌やその毒素が歯茎の血管を通じて血液中に入り込み、それが全身を巡ることであちこちの臓器に影響を与えると考えられています。

また、歯周病菌が呼吸器の方へ落ちることによって呼吸器系にも影響が現れてきます。

歯周病が関係していると言われている全身疾患

◆糖尿病

糖尿病の人は歯周病にかかりやすくなるため、糖尿病の合併症の一つとされてきていましたが、近年の研究によると、その逆の関係、つまり歯周病にかかっている人は糖尿病を悪化させやすいということがわかってきています。

◆心臓疾患

歯周病にかかっている人は、健康な人と比べて心筋梗塞や狭心症などの心臓疾患にかかりやすいと言われています。とくに重度の歯周病にかかっているほどそのリスクは高いと言われています。

歯周病菌の影響で動脈硬化を誘導する物質が出て血管内に沈着物を生じ、それが剥がれて血栓となり血管を詰まらせてしまうと言われています。

◆脳梗塞

歯周病菌が脳の血管に影響を起こすと、脳梗塞を起こすことがあるとされています。歯周病にかかっている人は、そうでない場合に比べて2.8倍程度脳梗塞のリスクが高いという報告があります。

◆誤嚥性肺炎

唾液を誤嚥することによって歯周病菌が呼吸器に入り込み、肺が細菌感染を起こしてしまうものです。反射機能の衰えた高齢者に多く見られ、寝たきり高齢者の死因のトップを占めています。お口のケアを丁寧に行い、清潔を保つことで起こりにくくなります。

◆消化器系疾患

歯周病菌は胃潰瘍や胃がんの原因とされているピロリ菌と共通する様々な抗原を持っているため、腹痛や下痢‥嘔吐などの症状を起こすことがあると報告されています。

◆早産・低体重児出産

妊娠中で歯周病にかかっている人は、歯周病にかかっていない人に比べて低体重児出産や早産のリスクが高いということがわかっています。歯周病菌、またはその毒素が血液中に入り、胎盤に影響を起こすためと考えられており、そのリスクは7倍にも跳ね上がると言われています。

歯周病は、もはや口だけの病気だとは言えません。歯周病をしっかりと予防、または治療することにより、歯を守れるだけでなく、体のさまざまな病気を予防していくことにもつながっていきます。歯周病は毎日の正しいケアと、定期的な歯科のケアを受けることで確実に予防ができる病気です。
ぜひ、意識して取り組んでみてください。

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